はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」
「夕暮れ」by The Blue Hearts
はっきりさせなくてもいい あやふやなまんまでいい
僕たちはなんとなく 幸せになるんだ
何年たってもいい 遠く離れてもいい
ひとりぼっちじゃないぜ ウィンクするぜ
この曲を聞いては
胸をギューッと掴まれるような気持ちになってたのは
今から20年くらい前~数年前までのお話
シンママとして生きていて
なんとか仕事も得て、なんとか生活を回していた
お陰様で私も子供たちも健康で
なんやかんやでゲラゲラ笑って暮らしていたけど
ずっとずっと不安はつきまとっていた
ちゃんと子供たちを進学させてあげられるだろうか
仕事を失ったらどうしよう(実際何度か転職もしている)
私が倒れたら生活はどうなる?
早く、早く時が過ぎてしまえ
私がいなくなっても大丈夫なほどに
無事に彼らが成長しますように
嵐の中、目をつぶって息を止めて
飛ばされないように、足元救われないように
気を張って、ずっと歩いてきた
そんな感じ
僕たちはなんとなく 幸せになるんだ
うん、大きな幸運はいらない
なんとなくでいい
3人で、生きていられればいい
そう思うだけでじわっと泣けてきた
そんな、十数年間でした
時間は昔と変わらず同じリズムで流れていて
私も子供たちも 友人もその家族も
みんな同じだけ成長して成熟して年老いていく
あのしんどかった時期も
今となってはキラキラとした思い出であり
よく頑張ったじゃん私!っていう微かな自信でもあります
あーーもっとちゃんと子育てしてあげるんだった!という
後悔もドンブラコと押し寄せてくるのだけど(それは航海)
私たちは色んな体験をするために生きているのだから
今世の中で起きていることも全てイベント
何を見せられて、何を思うのかも自分次第
夕暮れが僕のドアをノックする頃に
あなたをギュッと抱きたくなってる
人生の夕暮れ期にさしかかろう年代の私
人をいつでも無条件にギュッと抱きしめてあげられる人でありたい
なんて
書きながらやっぱり少し
涙目になりつつ思う